2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴12年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

バックプレート使用における競泳トラックスタートの動作分析

どうもパパかっぱです。

 

 

さて、始まりましたバックプレート付き飛び込み台の知識を付けようシリーズ↓↓

 

www.papakappa-swim.com

 

色々な文献を調べて共通のこと示していたら、おそらくそれが確からしさが高いと思います。

 

なので、とにかく今は情報収集です。

 

 

 

 

バックプレート使用における競泳トラックスタートの動作分析

 

 

 

https://www.naruto-u.ac.jp/facultystaff/matsui/sss/2012/KK.pdf

 

本研究ではスタート時における体の引き動作スタートがパフォーマンスにどのように影響を及ぼすのかを検討することを目的とした.


2.実験・分析方法
スタート時における重心の位置を変化させるために,構えた際の腕の角度をスタート台に垂直な位置(以下 試技 50)を基準とし,最大限に重心を前にかけた位置(以下 試技0),最大限に重心を後にかけた位置(以下 試技100),実際自分が行っている位置(以下 試技 sel)の 4 パターンを行った.

III.結果及び考察
(1)速度の評価パラメーターと飛距離,速度の評価パラメーターと入水時間に相関関係が認められた.その中で,後足リリース時の速度パラメーターが前足リリース時の速度パラメーターよりも飛距離,入水時間に対して高い相関があることがわかった.この結果から,速く前に跳び出すためには,BP を蹴ることによっていかに水平速度成分を得るかが重要となる.さらにスタート動作における時間の評価パラメーターと入水時間にも相関関係が認められた.この結果も速度と同様に後足がリリースした時のパラメーターの方が高い相関関係があることがわかった.よって,短時間で跳び出すことは,BP を蹴る足を短時間でリリースすることが重要になってくると考えられる.

(2) 3 条件(試技0,試技50,試技100)の構え位置の違いの差の検定により,構えの位置を変化させることは,入水時間の短縮を重視するなら重心を前にし,飛行距離の延長を重視するなら重心を後にすると考えられる.
(3)バックプレートを使用することで,後ろ足の蹴りによる水平な力積をより多く得られることにより,両足で蹴り出している時の力が大半を占めてあり,前足のみではどの試技においてもほとんど力が出せてないことがわかった.
(4) 試技selの主観評価の平均は60. 00(SD =23.17) であり,中間値 50 よりも大きく,やや後傾になっている.試技 sel より 3 条件のいずれかの試技の方が,遠くに短時間で着水していることが確認できた.この結果から被験者自身がスタート動作にそれほど重点を置いていないもしくは,関心がないと考えられる.

 

IV.総括
(1) バックプレートを蹴ることによって得られる水平成分の速度をいかに速くするか, また,いかに短時間で飛び出すかが重要になる.
(2)一番バランスのとれる構えの位置は,中間付近になることが推察される.
(3) スタートパフォーマンス向上のためにバックプレートをしっかり蹴ること重要になると考えられる.
(4) 選手自身がスタート動作に興味関心を持ち,スタートパフォーマンス向上のために改善を工夫していく必要があると考えられる.
本研究により,スタート局面のブロック期とフライト期のパフォーマンス向上のための要因を明らかにすることができた.今後の課題として,バックプレートの前後位置の違いや,入水後のグライド期とストローク期の詳細に検討していく必要がある.また,選手自身にスタートの重要性を改めて伝えること,選手の特性を生かした指導者の適切なスタートの指導も必要になる.

 

 

 

私なりのポイントは

 

●構えの位置の変化

 →入水時間の短縮を重視するなら重心を前に

 →飛行距離の延長を重視するなら重心を後に

 ⇒一番バランスのとれる構えの位置は中間付近になることが推察

 

●バックプレートを蹴ることによって得られる水平成分の速度

 ⇒いかに速くするか、いかに短時間で飛び出すかが重要

 

●スタートパフォーマンス向上

 ⇒バックプレートをしっかり蹴ること重要

 

 

 

後ろ脚が重要

 

バックプレート付き飛び込み台で、体の引きつけ動作がパフォーマンスにどう影響するかを調べた論文でした。

 

前々回の記事より、バックプレート付き飛び込み台だと重心がやや前方に位置するというのがありました。

 

この実験では、入水時間の短縮を重視するなら重心を前に、飛行距離の延長を重視するなら重心を後に、という結果になり、結局バランス重視にするなら中間付近が良いということになってますね。

 

ただこれは、自分自身の飛び込みの特徴によって変化させて良いと思います。

 

足で蹴る力が弱い人、つまり水平成分の力が小さい人であればあえて重心をやや前に位置することで、素早く水中に到達するのも1つの戦略でしょう。女性とかに多い印象です。

 

逆に、足で蹴る力が強く、水平により遠くに飛ぶことが出来る人は、あえて重心をやや後ろにするというのもアリですね。

 

私は・・・飛び込みが下手なのでバランス重視で中間にします。

 

あとは、やはりどの論文でも言ってる後脚で『蹴る』ことでの水平成分の速度がとても重要になってくるというのは、おそらく間違いないでしょうね。

 

『蹴る』という行動は、果たしてどういう動作なのか。構成要素はなんなのか。

 

今後調べていくことになりそうですね。

 

 

 

まとめ

 

バランス重視で構えの位置は中間にしよう。

 

では。