2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴12年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

ベルンシュタイン問題から考える水泳のフォーム

どうもパパかっぱです。

 

 

あけましておめでとうございます!

 

今年も淡々とブログ発信、練習していきたいと思っております。

 

上の子が4月から小学校に上がるので、練習環境等も変化しそうな予感です。

 

9月に行われる日本スポーツマスターズ(岩手)でベストを出すことが今年の目標ですかね。

 

 

さて、『ベルンシュタイン問題』って聞いたことがありますか?

 

お勉強しましょう。

 

 

 

 

 

ベルンシュタイン問題とは

 

 

 

ベルンシュタイン問題 | ナラモーンズのブログ

 

ベルンシュタインは、今から半世紀以上も前、パブロフの反射理論が主流だった時代に、「運動制御の本質は自由度問題である」と主張して、手を動かすという単純な行為でさえ50以上の筋肉と18の関節が介在する運動に、単純な「知覚―運動反射モデル」を導入することの疑問を投げかけました。

彼の提起した「仮定された中枢的な制御によらない運動の説明はできるのか?」という問題は、彼の名前をとって「ベルンシュタイン問題」と呼ばれています。


「ベルンシュタイン問題」とは・・・


①自由度の問題

人間の身体には多くの筋肉・関節があり、さらにそれらを制御するための運動ニューロンを考慮すると莫大な数になる

②文脈の問題

事前の運動によって(環境の変化が起こるため)同じ筋の収縮でも、異なる運動の結果をもたらす

 


例えば・・

テーブルの上のコップをとる運動を考えてみましょう。
そのとき手先の通る軌道は、無数に考えられます。

軌道が一つに決まったとします。ところが、各関節角度の組み合わせは、また無数に考えられます。

それでは、関節角度も一通りに決まったとします。ところが、関節に働く筋肉の張力の組み合わせは、またまた無数に考えられます。

このように無数に解が存在するような問題のことを、不良設定問題といい、筋骨格系の自由度が多すぎることから生じるものです。

驚くべきことに、脳‐中枢神経はこのような問題を解いているのです。
つまり、無限に存在する解の中から、一つのものを選択しているのです。

このことから、動作や行為には解が無数に存在しており・・しかも、その解と二度と同じ経験をすることはありません。動作の場面が変わっても、動作の結果は変わらない脳のシステム作成が行われていると思われます。

 

そうです。
一つの動作の練習(歩行ができないから歩行練習)からの動作の獲得・・・
から動作の構成要素(コンポーネント)の選択とシステム作りからの動作の獲得
への変換が「場面が変化しても動作は可能」となるのではないでしょうか?

 

 

 

 

私なりのポイントは

 

 

●運動制御の本質は自由度問題である

 

●①自由度の問題:人間の身体には多くの筋肉・関節があり、さらにそれらを制御するための運動ニューロンを考慮すると莫大な数になる

 

●②文脈の問題:事前の運動によって(環境の変化が起こるため)同じ筋の収縮でも、異なる運動の結果をもたらす

 

 

 

正しい運動パターンをつくる

 

リハビリテーションの中では結構有名です。

 

ただ、分かりにくいですね。

 

簡単に言えば、人間の身体にはたくさんの筋肉・骨・関節・神経があり、目の前のリンゴをとるといった単純な作業でも莫大な数の組み合わせがある。

 

それを瞬時に中枢神経系である脳が都度判断するには組み合わせがあまりにも多すぎる。

 

さらに、同じ運動でも『環境』が全く同じということはあり得ないので、結果は異なる。

 

といった具合ですかね。

 

ここから何を学ぶかというと、ヒトの動きにはある程度定型となったパターンが存在するということですね。

 

それが小脳の小脳核に蓄えられていたり、内部モデルとして各々脳内に持っています。

 

ざっくりいうとその人の『クセ』みたいなものですかね。

 

つまり、水泳においても正しい運動の組み合わせで、正しいフォームで練習して『運動パターン』を形成することが大切になってきます。

 

レースの最中にいちいち三角筋を収縮させて、上腕三頭筋を活性化させていくぞ・・・なんて思ってられないですよね。

 

むしろほぼ何も考えずに身体は動いているといった感じですよね。

 

練習の時に徹底して頭を使い、レースの時に無心で泳ぎます。

 

いつ何時も、正しい運動パターンを無意識下で引き出せる練習しておく必要があるんですね。そのために毎日練習するんです。

 

長距離・長時間泳いだ疲労感に満足するためではないです。

 

なので、ケガなどで本来の自分の運動パターンを出せないと感じた時には、徹底して治療に当てた方が良いと個人的には思っています。

 

無理に練習して下手な運動パターンを形成してしまうと、矯正するのにさらに時間がかかってしまい、遠回りとなってしまいます。

 

 

やや小難しい話になりましたが、詳しく知りたい方はこの本をおススメします↓↓

 

 

理解できればとても力になる内容ですが、なかなか骨が折れる本です。

 

 

 

まとめ

 

 

自分に合った正しいフォームを意識して練習しよう

 

 

では。