2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴12年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

ダイエットしている人必見。常識を疑え!朝食は食べなくても良い!?

どうもパパかっぱです。

 

今日は日曜日なので練習オフです。

 

朝ごはんはみなさん食べてますか?

よく「朝だけは食べないのダメだよ」みたいな話しますよね。

ダイエット関連でも「朝は食べないと太る」と一度は聞いたことありますよね。

 

・・・ほんとですかね??

 

科学的に正しいのかお勉強タイムです。いつものリハビリmemoです。

 

 

 

朝食を食べないと太るは本当か??

 

 

www.rehabilimemo.com

 

2019年、この常識を覆す研究結果が報告されました。

 報告したモナッシュ大学のSievertらは、こう言います。

 「朝食を食べなくても太ることはない」

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朝食を食べないと太る理由として挙げられているのが「1日の総エネルギー摂取量が多くなる」というものです。朝食と1日の摂取量を調査した研究では、朝食を食べないことにより、その後の昼食、夕食の摂取量が多くなりやすく、その結果、1日の食事による総エネルギー摂取量が多くなることが示唆されています(Garaulet M, 2014)。

 

 

これまでの観察研究では、対象者の社会経済的な背景が考慮されていませんでした。経済的に豊かな高所得者は、健康に注意するため朝食を食べることが多く、アルコール摂取が少ない健康的なライフスタイルを好みます(Vereecken C, 2009)。反対に経済的に乏しい低・中所得者は、朝食を食べることが少なく、肥満であり栄養不良である傾向が高く、不健康的なライフスタイルであることが示唆されています(Popkin BM, 2012)。

 

 このような背景が意味することは、朝食を食べないから太りやすいのではなく、「朝食を食べない人は、もともと健康意識が低く、肥満傾向である」ということです。朝食を食べるor食べないは、直接的には体重に関与していない可能性があるのです。

 

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 Sievertらは、これらの結果を以下のようにまとめています。

 

・朝食を食べなくても太らない。

・朝食を食べなくても1日の食事のエネルギー摂取量は増えない。

 

 さらに、メタアナリシスに含まれていた朝食の摂取とホルモンについて検証したほどんどの研究結果では、朝食を食べなくても食欲を増加させるホルモンであるレプチン、グレリンなどの分泌に影響がないことが示されました。

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さらに、習慣的に朝食を食べていないものが、ダイエットしたいからと言って朝食を食べるようになると、1日の総エネルギー摂取量が増えてしまい、逆に体重が増える可能性も示唆されています。

 これらのことから、Sievertらは、ダイエット目的で朝食を推奨するのは、効果がないだけでなく、逆効果になる可能性があり、注意が必要であると述べています。

 Sievertらの報告は、少なくともダイエットのために朝食を食べることに確証がないことを示唆する重要な知見になります。ダイエットをするのであれば、朝食を食べるよりも他の方法を検討しても良いかもしれませんね。

 尚、この結果は大人を対象にしたものであり、成長期の子供は朝食を食べることが推奨されていることを強調しておきます(Rampersaud GC, 2005)。

 

 

常識を疑え

 

常識ってこわいですよね。

なんとなく当たり前、みたいな風潮が流れてしまうと、そこに疑問を持たなくなってしまう危険性がありますよね。

 

朝食についても“食べることが当たり前に良いことだ”って思ってましたよね。

そうなると、そこに疑問を抱きにくいですよね。

 

最新の研究では、ダイエットに関しては『朝食はとらなくても良い』ということみたいですね。

もちろん朝抜いたからといって、昼や夜にいっぱい食べるのはダメですよ。

 

重要なのは1日の総エネルギーなんですね。

朝食を抜けば、単純に一回分のエネルギーが減るので普通に考えれば太らないですもんね。

 

 エネルギー消費量 > 摂取エネルギー

 

であれば理論的には太るはずがないですからね。

 

統計のマジック

 

私がこの記事で一番興味深かった部分は、

『朝食を食べないから太りやすいのではなく、「朝食を食べない人は、もともと健康意識が低く、肥満傾向である」ということです。朝食を食べるor食べないは、直接的には体重に関与していない可能性があるのです。』

 

って部分でした。

 

www.papakappa-swim.com

 

 以前紹介した『学力の経済学』に詳しいことは書いていますが、“因果関係”と“相関関係”ってごっちゃにしてはいけないんですよね。

 

例えば、「親の年収や学歴が低くても学力が高い児童の特徴は、家庭で読書をしていること」

 

⇒「子供に読書をさせることが重要だ!」

 

これは正しいですか??

 

ブブーです。

これは因果関係ではないんですね。

 

読書をしているから子供の学力が高い(因果関係)のではなく、学力の高い子供が読書をしているのにすぎない(相関関係)可能性があるんです。

 

さらに、「見せかけの相関」の可能性も検討していないと。その他の要因も考慮しなければいけません。

 【「学力」の経済学より。修正あり】

 

これらのことが学力の経済学に詳しく書いていますので、ぜひ読んでみてください。

めちゃくちゃ面白いですよ。

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 

 

 

つまり、何が言いたいのかというと、メディアは自分達の都合のいいように情報をどうとでも流せるということです。

 

「相関関係」であるものを、あたかも「因果関係がある」といったインパクトの大きな事象に置きかえれてしまうんですよね。

 

それが一度擦り込まれてしまうと、なかなかそこに疑問を持てなくなってしまいます。

 

なので、私は何事も常に疑ってかかることにしています。

基本的に自分で調べたこと以外は信じません。

 

・・・そうなると周りから嫌われる性格になるのでみなさんはお気を付け下さい。

 

まとめ

 

この朝食の事実もまたいつ覆されるやも分かりませんので、あーこういう事実もあるんだな、くらいに頭に入れておけばいいと思います。

 

これから朝抜きたいっていう人は最初はしんどいですけど、数週間我慢して続ければ慣れるみたいですよ。

 

一番よくないのは、食べたり・食べなかったりすることみたいなので、どっちかに決めた方が良いです。

 

かくいう私も朝は絶対に食べる派です。

納豆卵かけご飯は毎日食べます。

じゃないとお腹が空いて仕事に集中できないんですよね。

 

朝食べる分、朝筋トレと夕方のトレーニングで1日の消費エネルギーを大きくすれば太ることはありません

 

あっ、あくまでも大人を対象とした研究なので、子供はきちんと食べた方がいいと思いますよ。

 

では。