2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴12年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

【論文考察】肩関節肢位の違いにおける上腕三頭筋内側頭の筋活動について

どうもパパかっぱです。

 

 

円安で私が愛用するマイプロテインが高くなりすぎているので、購入を控えています。

 

プロテイン節約のため、最近は卵を意識していっぱい食べています。

 

ただ!物価高騰のため、卵まで高くなってきたー。

 

こないだまで週末セールで97円だったのに、昨日118円に値上がりしてました。

 

ぐはー、やられたー。

 

とて、卵は欠かせないので買いますけどね。

 

 

さて、今日は筋トレについてです。

 

 

 

肩関節肢位の違いにおける上腕三頭筋内側頭の筋活動について

 

 

 

cir.nii.ac.jp

【目的】臨床において,上腕三頭筋のMMT( Danielsら)での筋力は問題ないにも関わらず,肩関節挙上動作で肘関節伸展が困難な例を少なからず経験する.また上腕三頭筋内側頭,外側頭は,いわゆる単関節筋であり二関節筋ではないにも関わらず,肩関節挙上角度の違いで筋出力が異なることもしばしば経験する.そこで我々は,以下の2つの仮説をたてた.1)上腕三頭筋内側頭,外側頭は肩関節挙上位では筋出力に乏しい.2)上腕三頭筋内側頭は,特に肩関節内転方向かつ伸展方向に筋出力が高くなる.本研究の目的は,上記2つの仮説を検証するため,肩関節肢位の違いにおける上腕三頭筋内側頭,外側頭の筋活動を筋電図学的に検討することである.

 

【方法】対象は,健常人男性21名(平均年齢26.29±3.1歳,平均身長171.63±4.9cm,平均体重66.27±8.1kg)の両側上肢42肢である.方法は,肩関節挙上角度が異なる6肢位で,前腕が常に重力に抗した肘関節伸展運動を伸展-20度まで行い,等尺性収縮による表面筋電図を3回測定した.また負荷は1kg重錘とした.測定6肢位は,すべて前腕回外位で前額面挙上4肢位(最大屈曲位,90度屈曲位,0度位,伸展20°位),矢状面挙上2肢位(最大外転位,90度外転位)とした.測定筋は,上腕三頭筋内側頭,外側頭,三角筋後部線維,棘下筋の4筋とした.測定機器は,Noraxon社製表面筋電図(Myosystem1400)を使用し十分な皮膚処理後に電極を貼付した.解析区間は,等尺性収縮5秒間の内,2~4秒の3秒間とした.また各筋の平均活動を算出し,3回測定の平均値を求め,DanielsらのMMT3遂行時の平均筋活動で除して標準化(%RVC)を行った.統計学的処理は,SPSS ver12.0を使用しFriedman検定を用い,その後の検定としてWilcoxonの符号付順位検定にて多重比較を行った.得られたP値についてはExcel上でBonferroniの不等式による修正を行い有意水準5%とした.

 

【結果】肩関節肢位の違いと各筋の%RVC<BR>1)上腕三頭筋内側頭:平均値は最大屈曲位7515±38.5<最大外転位89.85±48.4<90度屈曲位101.0±52.5<90度外転位128.8±44.2<0度位211.1±134.5<伸展20度位212.55±135.6の順に高値を示した(P=0.000).多重比較の結果は,90度屈曲位‐最大外転位,0度位‐伸展20度位の間には有意差は認めなかったが,その他においてはすべて有意差を認めた.(P<0.05)<BR>2)上腕三頭筋外側頭:平均値は90度屈曲位78.0±31.7<最大屈曲位97.8±47.7<90度外転位107.46±39.4<最大外転位144.26±75.4<0度位149.54±81.6<伸展20度位184.45±81.6の順に高値を示した(P=0.000).多重比較の結果は,最大屈曲位‐90度外転位,0度位‐最大外転位の間には有意差は認めなかったが,その他においてはすべて有意差を認めた.(P<0.005)<BR>3)棘下筋:平均値は90度屈曲位82.27±37.0<90度外転位29.44±21.0<0度位36.62±26.3<伸展20度位40.18±32.1<最大外転位45.53±16.5<最大屈曲位82.27±37.0の順に高値を示した(P=0.000).多重比較の結果は,最大屈曲位‐その他の肢位の間,また最大外転位-90度屈曲位,90度外転位の間に有意差を認めた.(P<0.05)

 

【考察】今回の結果から,上腕三頭筋訓練として行われている肩関節挙上位での肘関節伸展訓練は,上腕三頭筋内側頭,外側頭の筋出力に乏しく,棘下筋を主とした肩関節外旋筋の筋出力が高くなることが示唆された.また上腕三頭筋内側頭については,肩関節内転かつ伸展方向に筋出力が高値を示すことが示唆された.肩関節挙上位の動作で上腕三頭筋内側頭の機能改善を促す場合には,上腕三頭筋内側頭の筋機能を十分に理解した上で反復した運動学習を行うことが重要となると考える.

 

【理学療法学研究としての意義】関節可動域改善や筋力改善を促す際,筋連結に伴う効果は未だ不明なことが多い.健常人における肩関節肢位の違いによる上腕三頭筋内側頭、外側頭の筋活動を理解することは,肘関節エクササイズを施行する上で,単関節筋における筋機能を効率的に改善できると考える.

 

 

 

私なりのポイントは

 

●上腕三頭筋訓練として行われている肩関節挙上位での肘関節伸展訓練

 →上腕三頭筋内側頭、外側頭の筋出力に乏しく、棘下筋を主とした肩関節外旋筋の筋出力が高くなることが示唆

 

●上腕三頭筋内側頭

 →肩関節内転かつ伸展方向に筋出力が高値を示すことが示唆

 

 

 

解剖を見るクセをつけよう

 

腕を太くするコツは、上腕三頭筋を鍛えることです。

 

腕の太さですぐにイメージするのは、力こぶでしょう。

 

これは上腕二頭筋です。

 

ただ、立体的な太さは、上腕三頭筋を大きくすることでとてもかっこいい腕になります。

 

 

上腕三頭筋については好き過ぎて過去にも色々調べており、ここにまとめております↓↓

www.papakappa-swim.com

 

 

今回の論文での新たな学びとして、肩拳上位での肘伸展トレーニングでは、単関節筋である上腕三頭筋内側頭・外側頭の筋出力は乏しい、と。

 

そのかわり、肩関節外旋筋である棘下筋の出力が大きくなる。

 

上腕三頭筋内側頭を効率的に鍛えたかったら、肩関節内転・伸展方向に活動することで筋出力が上がる、そうです。

 

 

ダンベルフレンチプレスなどは、二関節筋である上腕三頭筋長頭に効くんですね。

 

これは肩関節を伸展させることで上腕三頭筋長頭の長さをつくった状態で肘を伸ばす、すなわち収縮をかけることで効率的に負荷をかけています。

 

同じ上腕三頭筋って名前でも、単関節筋と二関節筋でトレーング方法が違ってくるので、いつも言ってますが大事なのは解剖なんですよね。

 

解剖さえイメージできればトレーニング方法を暗記しなくても、ここに付いてるからこの方向に負荷かければ効くよなー、って分かってきます。

 

プロでなくともなんとなく筋肉の解剖は見ておくと役に立つと思います。

 

水泳においても、上腕三頭筋は鍛えておいて損はないと思いますよ。

 

肘を伸展位にキープすることで、腕全体で水を捉えられる面積を大きく出来ます。

 

短距離選手はぜひ鍛えてみてください。

 

 

 

 

まとめ

 

解剖が全て

 

では。