どうもパパかっぱです。
最近は飛び込みに活かすために下腿三頭筋、特にヒラメ筋に着目しています↓↓
今回は、下腿三頭筋の数ある筋力トレーニングの中で、何が効果的か調べてみましょう。
カーフレイズ系種目の筋力トレーニングにおける腓腹筋,ヒラメ筋の筋電図学的分析
http://waseda-sport.jp/paper/616/616.pdf
本研究では,姿勢の異なる代表的なカーフレイズ系トレーニング種目,スタンディング・カーフレイズ,ドンキー・カーフレイズ,シーティッド・カーフレイズおよびカーフプレスの4種目を対象に,各種目における腓腹筋内側頭,腓腹筋外側頭およびヒラメ筋の筋活動を分析した.なお,各種目ともつま先の向きを平行,内向きおよび外向きの3パターンで試行し姿勢変化の違いが筋活動に及ぼす影響についても比較検討した.筋力トレーニングに熟練した成人男子 10名を被験者とし各種目とも下腿に体重の120%の負荷をかけて底屈局面から背屈局面へと,試技は各局面 2秒間合計 4秒間で3回繰返された.得られた筋電図のRMS値を基準化して比較し,以下のような結果を得た.
腓腹筋内側頭においては,つま先の向きに関係なく膝関節伸展位で行うスタンディング・カーフレイズ,ドンキー・カーフレイズおよびカーフプレスは膝関節屈曲位で行うシーテッド・カーフレイズよりも有意に大きい筋放電をもたらした.しかし腓腹筋外側頭とヒラメ筋は,つま先の向きに関係なく種目間の有意差は見出されなかった.腓腹筋内側頭では,ドンキー・カーフレイズにおいてつま先平行とつま先外向きはつま先内向きよりも有意に大きい筋放電が得られたが,その他の種目間には差は見られなかった.また腓腹筋外側頭とヒラメ筋ではすべての種目においてつま先の向きの違いによる差はなかった.局面の比較においては,各筋ともに背屈局面に比べて底屈局面において高い値を示す傾向が見られた.
【考 察】
下腿三頭筋を構成する2筋は停止部では踵骨腱という共同腱で踵骨に付着しているが,起始部ではヒラメ筋が下腿骨から起始しているのに対して,腓腹筋は大腿骨から起始しており2関節筋として膝関節と足関節に関係している.
本研究ではこのような下腿三頭筋の構造上の特徴を考慮して,立位・座位・中間位や,膝関節に対しては屈曲位・伸展位など姿勢に変異のある4種目を実施した.その結果,腓腹筋内側頭のみにおいて,膝屈曲姿勢のSTCRに対して他のSDCR,DCR,CPSの3種目は大きな筋放電を示した.これはつま先の向きには関係なく,すべて同様の傾向であった.他の腓腹筋外側頭及びヒラメ筋には種目間による差は見られなかった(Figs.3~5).
Grymkowski et al. (1984), Norris(1993), James et al. (1995),Bean(1997) および マッスル・アンド・フィットネス・ジャパン(2000)は膝関節伸展位でのカーフレイズやド
ンキー・カーフレイズ、カーフ・プレスの主働筋を腓腹筋,膝関節屈曲位でのシーティッド・カーフレイズの主働筋をヒラメ筋としている.またYessis (1992)も腓腹筋は膝を伸展した種目で効果的であり,膝を曲げると関与が少なくなり,ヒラメ筋により大きなストレスがかかると記載している.これらの記載は,膝関節屈曲位姿勢でのカーフレイズでは腓腹筋に対する刺激強度は低下するという点で本研究結果と一致している.しかし,本研究では腓腹筋筋活動の種目間差異は内側頭においてのみ見られ,外側頭にはそのような差異は見られなかった(Figs.3,4).
本研究から得られた結果では,腓腹筋内側頭においてドンキー・カーフレイズ種目のみに,つま先平行とつま先外向きはつま先内向きよりも有意に大きな筋放電が得られた(Fig.6).しかしながら、腓腹筋内側頭でもその他の種目に差はなく,また腓腹筋外側頭やヒラメ筋にはすべての種目においてもつま先の向きによる差異は見られなかった(Figs.6~8).このようなことから,一部前記の記載に類似する傾向は見られるものの,全体的にはつま先の向きによる影響はほとんどないとものと考えられる.したがって,実践的には種目に適当な変異をつけて実施することは必要であると考えられるが,つま先の向きにはあまり拘泥しないで,むしろ快適な向きで実施することが望まれる.マッスル・アンド・フィットネス・ジャパン(2000)は,つま先を極端に内側あるいは外側に向けて動作を行うことは,股関節,膝関節および足関節に傷害をもたらす危険性があるとの懸念を示している.そのため,つま先を正面もしくはやや外側に向けての実施を奨励している.
筋活動の屈曲局面と伸展局面の関係に関しては,Wright et al. (1999)は75%1RMでレッグ・カール,スティッフレッグド・デッドリフトおよびスクワット種目実施時の半腱様筋と大腿二頭筋の筋電波形を分析して,ConcentricphaseとEccentric phase両局面の比率が前2種目では61~71%,後の種目では74~86%と報告している.本研究では,全体的には前記種目より低い比率であると言える(Table1).McCaw and Friday (1994)の60%と80%1RMを用いた研究では,ベンチプレス種目における上腕二頭筋の比率が100%を超えているが,本研究では100%を超える値は観察されず54~68%の範囲であった.したがって,本研究で実施したカーフレイズ系種目のトレーニングは同一負荷を課せば,他の筋力トレーニング種目と比較すると,屈曲(背屈)運動よりも伸展(底屈)運動における筋活動が相対的に大きくなると考えられる.
以上のように,カーフレイズ試行時の腓腹筋とヒラメ筋の筋活動を定量化することにより本研究で取り上げた4つのトレーニング種目の特徴が明らかになった.カーフレイズ試行時の膝関節角度の取り方は腓腹筋とヒラメ筋の筋活動に大きな影響を及ぼす.そのため下腿三頭筋をトレーニングする際には膝関節伸展位と膝関節屈曲位の2つをバランスよく実施することは肝心なことである.つま先の向きに関しては,平行、内向き、外向きのいずれで試行しても腓腹筋の両頭に対する効果では大差はないものと考えられる.
【まとめ】
一般に下腿三頭筋をトレーニングする種目とされているカーフレイズ系種目,スタンディング・カーフレイズ、 シーティッド・カーフレイズ、ドンキー・カーフレイズおよびカーフプレス の4種目について,筋力トレーニングに熟練した成人男子 10名を被験者に腓腹筋内側頭,腓腹筋外側頭およびヒラメ筋を筋電図学的に分析し,以下のような結果を得た.
1) 腓腹筋内側頭においては,つま先の向きに関係なく膝関節伸展位で行うスタンディング・カーフレイズ,ドンキー・カーフレイズおよびカーフプレスは膝関節屈曲位で行うシーテッド・カーフレイズよりも有意に大きい放電をもたらした.腓腹筋外側頭とヒラメ筋においては,つま先の向きに関係なく試行様式による有意差は見い出されなかった.
2) 腓腹筋内側頭では,ドンキー・カーフレイズにおいてつま先平行とつま先外向きはつま先内向きよりも有意に大きい筋放電が得られたが、その他の種目間には差は見られなかった.また腓腹筋外側頭とヒラメ筋ではすべての種目においてつま先の向きによる差は見られなかった。
3) 局面の比較から各筋ともに背屈に比べて底屈において高い値を示す傾向が見られた.
私なりのポイントは
●下腿三頭筋をトレーニングする種目とされているカーフレイズ系種目(4種目)
・スタンディング・カーフレイズ
・シーティッド・カーフレイズ
・ドンキー・カーフレイズ
・カーフプレス
→腓腹筋内側頭、腓腹筋外側頭およびヒラメ筋を筋電図学的に分析
●カーフレイズ試行時の膝関節角度の取り方は、腓腹筋とヒラメ筋の筋活動に大きな影響を及ぼす
→下腿三頭筋をトレーニングする際には、膝関節伸展位と膝関節屈曲位の2つをバランスよく実施する
⇒つま先の向きに関しては,平行、内向き、外向きのいずれで試行しても腓腹筋の両頭に対する効果では大差はない
● 腓腹筋内側頭
→つま先の向きに関係なく膝関節伸展位で行うスタンディング・カーフレイズ,ドンキー・カーフレイズおよびカーフプレスは、膝関節屈曲位で行うシーテッド・カーフレイズよりも有意に大きい放電
●腓腹筋外側頭とヒラメ筋
→つま先の向きに関係なく試行様式による有意差は見い出されなかった
●局面の比較
→各筋ともに背屈に比べて底屈において高い値を示す傾向
ヒラメ筋を鍛えるには
カーフレイズって格好よく言ってますが、要は『踵上げ』だと思ってください。
色々な姿勢でつま先の向きを考慮しつつ踵上げしてみて、何がどこに効果的かという研究です。
つま先の向きは昔から色々言われていますが、カーフレイズにおいてはそれほど気にしなくていいのかもしれません。
股関節が関与するスクワットやデットリフトではつま先の向きは結構重要になってきますけどね。
踵上げは日常生活にも取り入れやすいので暇見つけてやると良いですよ。
大体会社のミーティングなんて必要ない時間が多いですから、こそっと踵上げしてトレーニングしちゃいましょう。
腓腹筋内側頭を鍛えたいのであれば、シーテッドカーフレイズ以外の3つの種目の方がいいみたいです。
今回は、飛び込みで使うであろう『ヒラメ筋』の鍛え方を知りたい。
膝関節屈曲位で行う、シーティッド・カーフレイズの主働筋はヒラメ筋になります。
前回も書きましたが、膝屈曲しているので腓腹筋は緩みます。なので、自ずとヒラメ筋が主動作筋になりうるんですね。
要は、座った状態で踵上げです。
やり方はこちらの動画が分かりやすかったです↓↓
私も今までシーテッドカーフレイズはやったことなかったです。
なるほど、重りを大腿部に置いて行うんですね。
私の場合、立位で膝屈曲位させながら踵上げをやっています。
これは・・・きついですよ。
ちゃんとやったら20回、2セットで限界が来ます。
私はアキレス腱をバネのように使いたいので、あえて反動を付けてビョンって感じでリズミカルにやっています。
直後に階段昇り降りする方は気を付けてくださいね。膝が抜けますから。
ぜひやってみてください。
まとめ
椅子に座りながら踵上げを行い、ヒラメ筋を鍛えよう。
では。