2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴12年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

階段昇降で使うエネルギー ~色々試しながら階段の昇り降りをしてみよう~

どうもパパかっぱです。

 

 

お盆休みで今週はジムはお休みなので、トレーニングもオフです。

最近オフばっかですね。まぁこんな日々もありでしょう。

 

今日は仕事中にふと思いついたことを書いてみます。

 

 

階段の昇り降りっていつも疲れる

 

私の職場は5階建てで、いつも仕事中は2階~5階の往復を一日大体4~6往復くらいしています。

 

階段ってホント慣れないというか、いつも疲れるんですよ。

なんででしょうね。

 

どれくらいの運動なのか調べてみました。

 

 

階段の上り下りのエネルギー

  

「加齢とともに衰えやすい下半身の筋肉を鍛えるには、階段は最も身近で、かつ最高のトレーニングの場です。階段の上り下りの運動強度は3.5メッツで、安静時(1メッツ)の3.5倍のエネルギーを使うことになります」。

「メッツ(METs)」とは、Metabolic Equivalentsの略。座っているときなど、まったく体を動かしていないときを1メッツとして、ある身体活動がどれくらいの“強度”に当たるかを示す単位です。

「3.5メッツというのは、軽いウエイトトレーニングと同程度です。つまり、電車の乗り換えやオフィス内の移動のときにエスカレーターやエレベーターに乗らずに階段を使えば、自重筋トレをしているのと同じことになるんです。さらに、使う筋肉を意識しながらいくつかのバリエーションを使い分ければ、下半身の筋肉をバランスよく鍛えられます」

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平均的な建物の階段だと、2階までの段数は13~14段。より負荷が高くなる「一段飛ばし」で上ると、1回につき片脚6~7回の自重トレーニングになります。

つまり、「1日に5回階段を使えば、気が付かないうちに30~35回の自重筋トレを実行しているのと同じ効果を得られるんです」(岡田さん)。同じ下半身のトレーニングであるスクワットを、10~12回×3セットを一度に行うのは大変に感じますが、複数回に分けた階段上りであれば、それほど難しく感じないのではないでしょうか。

階段の上り下りで使うエネルギー 安静時の何倍?|健康・医療|NIKKEI STYLE

 

 

 

どうりで疲れると思いました

 

なるほど、3.5メッツですか。

 

軽いウエイトトレーニングと同程度、らしいです。

1日に5回程度の階段で、30~35回の自重筋トレを実行しているのと同じ効果を得られる、とこの記事では書いていました。

 

どうりで疲れるわけです。

2階から5階まで昇ると、毎回軽く息が切れるし、足もだるくなります。

 

私は下肢のウエイトトレーニングがかなり苦手です。しんどい・・・。

あまり積極的にジムでも行いません。

そのせいで水泳のキックが弱いのは明らかなんですが・・・。

 

仕事中に自重トレーニングしていると考えれば少し気が楽になりますかね。

 

そういえば、大腿部の太さも順調に太くなってますからね。

もしかして階段効果もあるかもしれませんね。

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昇りと降りでの筋肉の違い

 

ここからは私の理学療法士としてのオリジナルの考えです。ポイントだけしぼって書いてみます。

 

仕事柄、“歩く”や“階段昇降”の時には、常にどう動いているか考えていますし、他人の動きも常に観察しています。

 

 

昇る時って、前足部のみで接地して、後足部は浮いている場合が多いです。

その分、より下腿三頭筋の筋への負荷が大きいのかな、と考えています。

 

もし下腿三頭筋の弱化があれば階段に対して後足部が落ちてしまい、上方への推進力が得られにくいと思います。

 

下腿三頭筋が適切な長さで張力をキープしてくれているから、大腿四頭筋を用いて膝を伸展させ、さらに下腿三頭筋の活動により足部を底屈させながら上の段に昇っていくのかな、と観察していました。

 

おそらく、『大腿四頭筋を主に用いて昇る人』と、『下腿三頭筋を主に用いて昇る人』と、違うタイプの人がいるんじゃないかなー、って思っています。

私はどっちかというと、大腿四頭筋を使って、膝の伸展で上方へのエネルギーを生み出しているかな。

 

 

降りるときに大事になってくるのは、“膝を抜く”ことかなと。

大腿四頭筋の遠心的な活動を基に、膝を滑らかに曲げて、下方へのエネルギーをコントロールすることです。

その際、積極的に膝を曲げるというよりかは、自然と膝が抜ける意識が大事かな、と思います。

 

歩行の遊脚期の膝の屈曲と一緒のようなイメージです。

あれも積極的に屈曲しているわけではないですもんね。

大腰筋などの弾性エネルギーを利用して股関節屈曲に伴う膝関節屈曲が起きますよね。

それに近いのかな、と。

 

なので、歩行分析の時点で、遊脚期に膝伸展位のまま振り出している人がいたら、おそらく階段をスムーズに降りることは難しいのかなー、なんて想像がつきます。

これぞまさに『コンポーネント』ですね。

 

 

あくまでも私の観察に基づく分析です。

ホントは文献なども読んでエビデンスあるものにすべきなんでしょうが、それはまた時間があるときに・・・。

 

 

目を瞑って階段昇降してみてください

 

セラピストでれば階段を昇り降りするときに、ぜひして欲しいのが、目を瞑って昇り降りすることです。

超怖いので手すりは掴んでいた方がいいです。

 

いかに視覚情報に頼っているかが分かります。

さらに、昇りと降りでは感覚が違います。

 

足底の固有感覚への注意の比重がかなり増します。

さらに、そろそろ登り切った(降りきった)頃かな?と思うときの恐怖感ったらありゃしないですから。

 

空間認知ができない患者さん等も、次の段差の距離感をつかめることができないのであれば、こんなに恐怖なのかなーとか色々想像できます。特に降りで。

 

ましてや、下肢の感覚低下により足底からの情報を得られにくいとしたら、何を手掛かりに運動を起こさなければいけないのか、などとても大事な視点が得られるかなと思います。

 

 

余談ですが、私の職場の段差は基本的に11段なのですが、なぜか2階の一列だけ13段の段差です。

目を瞑って昇っていた時に、11段目で終わりだと思っていたら、次もあってかなり焦ったことがありました。

すぐに足が出てこけることはありませんでしたが。

 

これぞまさに小脳が担っている運動制御ですよね。

予測と誤差修正です。


 

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日々実験

 

職業柄、ずーっとこんなことを考えて日々動いております。

階段一つとっても、目を瞑ったり、足のつく位置をずらしたり、頭の位置などと色々な実験をしています。

 

水泳もそうですが、自分の身体で実際に色々試しながら行うことが大事かな、と日々思っています。

 

セラピスト向けの記事になってしまいましたが、少しでも参考になれば。

 

では。