2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴10年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

【論文考察】腱板機能強化の再考:腱板による骨頭の押さえ込み作用について

どうもパパかっぱです。

 

 

娘がいよいよ小学校に通い始めました。

 

・・・朝の登校時、家出る時泣いてます。

 

新たな環境に飛び込むのは苦手な子なんですよね。

 

私と一緒です。

 

まぁ踏ん張るしかないですね。

 

 

 

 

腱板機能強化の再考:腱板による骨頭の押さえ込み作用について

 

 

ci.nii.ac.jp

 

【はじめに,目的】本研究の目的は,肩峰下でのImpingementの予防に必要な烏口肩峰アーチ下の拡大に,腱板機能がどのように関与しているかを検証することである。

 

【方法】健常成人男性10名を対象とした。肩関節10°屈曲・外転,内外旋0°,肘関節伸展位,手関節掌屈位の肢位(基本肢位)とし,上肢押し出し動作(長軸方向への押し出し)時の烏口肩峰靭帯(Coraco-acromial ligament:以下CALと略す)と上腕骨頭との間隙の距離と動作前後の棘上筋の筋厚を超音波測定器(FUJIFILM社製FAZONE C8 8MHzのプローブ,リニアスキャン)を用いて測定した。測定条件は,下垂位・0Nm(基本肢位の状態)・5Nm(5Nmの強さで押し出す)・10Nm(10Nmの強さで押し出す)の4条件で測定した。また,押し出し動作の適性強度についても検証した。

 

【結果】①CAL下の間隙距離の変化量においては,下垂・0Nm・5Nm・10Nmと負荷量が増加するに従いCAL下の間隙距離の変化量は増加を示し,下垂と5Nm間,下垂と10Nm間,および0Nmと5Nm間で有意差が認められた(p<0.05)。②課題動作強度による棘上筋の筋厚の変化については,起始部の0Nmと5Nm間の検定で有意差を認め,5Nm強度での押し出し動作で棘上筋起始部の筋厚が減少する結果となった(p<0.05)。しかし,より負荷量の多い10Nmでは,起始部・中央部ともに有意な変化は示さなかった。

 

【考察】棘上筋の機能としては,外転運動の初期外転力(Starting Muscle)としての働きと,骨頭の上方移動を抑制する支点形成力(Depressor)としての働きがある。肩関節挙上時には,この支点形成力が重要であり,この働きにより骨頭のスムーズなCAL下への入り込みが行なわれる。しかし,多くの肩関節機能障害例では,このCAL下への骨頭の入り込みが行なわれず,肩峰下と上腕骨大結節が衝突し,腱板組織や滑液包を挟み込むいわゆるImpingement現象が認められる。このImpingmentの原因については,肩関節回旋筋腱板の機能低下や,疼痛・肩関節拘縮に伴う骨頭の上方偏移が原因であるとされ様々な運動療法が思案されている。しかしこのImpingmentを直接予防するための運動療法は明確には提示されていない。一般的に肩関節挙上には,肩甲骨の上方回旋は肩関節角度が30°以上で大きくなり,30°以下の角度では肩甲骨の上方回旋はあまり認められないとされている。しかし,肩甲上腕関節の単独運動では22°の外転運動で約1cmの骨頭上方移動を生じ,関節包内での「転がり」運動だけでは肩峰と上腕骨頭の衝突が生じ,肩峰下滑液包(SAB)等が挟まれる事になる。この現象を防いでいるのが腱板のDepressorとしての働きである骨頭の下方への「すべり」運動の誘導である。今回の研究では,この棘上筋のDepressorとしての働きに焦点を当て,Depressorとして上腕骨頭を下方に滑らせる際の棘上筋の筋活動とCAL下の間隙を測定した。今回実施した押し出し動作では,5Nm程度の強度で押し出し動作を行なうと,CAL下と上腕骨骨頭との距離は有意に増加する結果となった。この結果より押し出し動作では,CAL下の間隙の拡大が誘導され,そのkey muscleとしての棘上筋の働きが重要であることが示唆された。また,押し出し動作時の強度においては,5Nm程度の軽い負荷での運動が有用であることが分かった。このような結果を踏まえると,臨症上では,柔らかい直径5~10cm程度のボールを肘関節伸展位で床に軽く押し付けるような運動がCAL間隙を広げ,impingement回避を目的とした腱板機能の強化が行えるのではないかと考える。

 

 

 

私なりのポイントは

 

●肩峰下でのImpingementの予防に必要な烏口肩峰アーチ下の拡大に、腱板機能がどのように関与しているかを検証。

 

●棘上筋の機能としては、外転運動の初期外転力(Starting Muscle)としての働きと、骨頭の上方移動を抑制する支点形成力(Depressor)としての働き

 →肩関節挙上時には、この支点形成力が重要

 ⇒この働きにより骨頭のスムーズなCAL下への入り込みが行なわれる。

 

●一般的に肩関節挙上には、肩甲骨の上方回旋は肩関節角度が30°以上で大きくなり、30°以下の角度では肩甲骨の上方回旋はあまり認められない

 →しかし、肩甲上腕関節の単独運動では22°の外転運動で約1cmの骨頭上方移動を生じ、関節包内での「転がり」運動だけでは肩峰と上腕骨頭の衝突が生じ、肩峰下滑液包(SAB)等が挟まれる

 ⇒この現象を防いでいるのが腱板のDepressorとしての働きである骨頭の下方への「すべり」運動の誘導

 

●今回の研究では、棘上筋のDepressorとしての働きに焦点を当て、Depressorとして上腕骨頭を下方に滑らせる際の棘上筋の筋活動とCAL下の間隙を測定。

 →5Nm程度の強度で押し出し動作を行なうと、CAL下と上腕骨骨頭との距離は有意に増加する

 ⇒押し出し動作では、CAL下の間隙の拡大が誘導され、そのkey muscleとしての棘上筋の働きが重要であることが示唆

 

●押し出し動作時の強度においては、5Nm程度の軽い負荷での運動が有用である

 →臨症上では、柔らかい直径5~10cm程度のボールを肘関節伸展位で床に軽く押し付けるような運動がCAL間隙を広げる

 ⇒impingement回避を目的とした腱板機能の強化が行えるのではないか

 

 

棘上筋を鍛える

 

この論文は、結構マニアックなので、「私なりのポイント」をサクッと理解するくらいで良いと思います。

 

簡単に言うと、『棘上筋』は肩を上げるときに支点として働きます

 

この支点があることで上腕骨はスムーズな動きが出来ます。

 

さらに、肩峰と上腕骨頭の衝突も防いでくれます。

 

なので、肩を上げるときに棘上筋をうまく働かせるというのが大事になってきます。

 

私の臨床感でも『棘上筋』と『上腕二頭筋長頭』は、肩に問題ある人にとってかなりのキーマッスルになる気がしています。

 

では、どうやって棘上筋を賦活させるとかというと、この実験では5Nm程度の強度で押し出し動作をすると。

 

1Nはおよそ100グラムの物体を支えるのに必要な力なので、押し出す力は軽くですね。

 

例えば、ボールを壁に軽く押し当てる(肘伸展位)運動を行うと良いかも知れません。

 

ポイントは『軽く』というところです。

 

棘上筋を含む肩腱板筋というのは深部筋に当たります。

 

強い力を発揮してしまうと外在筋である三角筋や大胸筋、僧帽筋などが過剰に働いてしまいます。

 

なので、軽く運動を行うことで深部筋である棘上筋を少しずつ運動単位を動員させましょう。

 

肩を上げる時や泳いでいる時に痛みがある人などは、ぜひやってみると良いと思います。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

軽い押し出し動作で、棘上筋を活性化しよう。

 

では。