どうもパパかっぱです。
先日、子供たちを連れて大きな芝生がある公園に遊びに行きました。
子供たちにカッコいいところをみせようと、側転や逆立ちを見せていたんですよ。得意げに。
・・・肩と腰を痛めました。
“気持ちの若さ”と“身体の実年齢”のギャップをつくづく感じますね。
運動会で怪我するお父さんの気持ちがようやく分かり始めてきてしまいました。
ケガしたくないので、気を付けます。
さて、ついに『水泳競技における筋活動解析の総合考察』の考察です。
水泳競技における筋活動解析の総合考察
https://core.ac.uk/download/pdf/159504273.pdf#search='%E6%B0%B4%E6%B3%B3+%E8%AB%96%E6%96%87'
【筋活動に関する考察】
研究 1 の結果から ,上腕二頭筋,大胸筋,広背筋,大殿筋,多裂筋のように純粋に筋 の作用(収縮)に伴って関節が動くものや,上腕三頭筋と大腿直筋 のように動作の最初にのみ高い活動を示し,その後はその動作をしているにも関わらず活動量が低下するものがある.今回行った試技はクロール泳のみであるため,これらの活動はクロール泳中の筋活動の特徴であるとしか言えない .
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また,研究 2 ではスタート動作時には外腹斜筋および 内腹斜筋は体幹回旋動作ではなく,体幹安定性のために働いてい ることが示唆された.そこから, 研 究 3 で は それら体幹筋をより賦活化 させると考えられていStabilization exercises介入を実施したところ,スタートパフォーマンスの向上が確認された.
水中のストリームライン姿勢時の体幹筋活動を測定した研究において,より良いストリームライン姿勢を作れていた選手においては外腹斜筋および内腹斜筋のより高い活動が確認されている [19].
これらのことから,入水時や水中において,抵抗が少ない姿勢を保つためには体幹筋群の活動を高める必要があると言える.
【パフォーマンス向上への応用】
本研究により,クロール泳中の各筋の活動様式が明らかとなった.クロールのストロークを模した練習やウォーミングアップとして,ゴム製のチューブを用いたものが現場では多々行われている.
今後,そういった実際のプル動作を模したウォーミングアップなどを実施する際,本研究により明らかになった筋活動タイミングを基に,チューブを引くときであっても Pull か ら Push へ移行するタイミングでは内外腹斜筋を収縮させるような意識を持つよう指導することで,より効果的なウォーミングアップになる の ではないかと考える.
また,スタート時の体幹筋に関しては体幹を固めることが重要であるとされ,比較的動きの少ない Stabilization exercises が導入されることが多く ,実際にその必要性が示された .ま た ,水中では 体幹筋群は身体のローリングに関わった活動が確認されたことからも,体幹回旋動作を含ん だ Stabilization exercises を行うことでより競技力の向上につながると考える.
【まとめ】
クロール泳において,上腕二頭筋,大胸筋,広背筋,大殿筋,多裂筋は各筋が作用する関節の動きに伴って活動している.
肘関節及び膝関節の伸 展筋である上腕三頭筋と大腿直筋は伸展方向へ動く最初にのみ高い活動を示す.
外腹斜筋と内腹斜筋はプル動作時の体幹のローリングに伴って活動
する.
競泳のスタート動作において,外腹斜筋と内腹斜筋の活動はスタート台を蹴り出す際の下肢筋の力発揮および入水時の体幹安定性の向上に貢献する .
競泳競技において,Stabilization exercises 介入を実施 し体幹筋を賦活化させる ことでスタートから 5m 到達までのタイムが即時的に短縮される.
私なりのポイント
これは論文のまとめがそのまま使えますね。
●クロール泳において、上腕二頭筋,大胸筋,広背筋,大殿筋,多裂筋は各筋が作用する関節の動きに伴って活動
●肘関節及び膝関節の伸展筋である上腕三頭筋と大腿直筋は伸展方向へ動く最初にのみ高い活動
● 外腹斜筋と内腹斜筋はプル動作時の体幹のローリングに伴って活動
●スタート動作において、外腹斜筋と内腹斜筋の活動はスタート台を蹴り出す際の下肢筋の力発揮および入水時の体幹安定性の向上に貢献する
●Stabilization exercises介入を実施し体幹筋を賦活化させることでスタートから5m到達までのタイムが即時的に短縮
どのフェーズでどの筋肉が働くかを知ることはとても大事ですね。
どの筋肉が関与しているかを知るだけでも、陸トレにも役立ちます。
上腕二頭筋
大胸筋
広背筋
大殿筋
多裂筋
上腕三頭筋
大腿直筋
をターゲットにして筋トレを行いましょう。
さらに、上腕三頭筋と大腿直筋は最初に高い活動が起こるため、筋トレや泳ぎの際にも注意してみると良いかもですね。
体幹トレーニングも大事ですね。
飛び込みで蹴る力が向上することと、入水姿勢が安定します。
さらに、召集前にエクササイズを行うことで、スタートから5mまでのタイムも縮めることができます。
やらない手はないですね。
私見
水泳において、とても勉強になる論文でした。
歩行やジャンプ動作の研究って山ほどあって、日々新たな知見は増えていっています。
ただ水泳に関しては、水中という特性上、筋電図などはとりづらいです。
研究数も圧倒的に少ないです。
そのため、“速い人が言っていることが正しい”という風潮がやや強い気がしています。
私なんかは元々の性格上あまのじゃくなので、あの人が言っているから自分もやろうとは全く思わないですし、職業柄エビデンスは結構大事にします。
その人だけに当てはまるというのは、今の時代マッチしないんですよね。
情報過多なので、自分でいかに情報を吟味できるかが大事ですね。
自分で調べて、自分で体験してみて、自分に合うかどうかを吟味していきましょう。
まとめ
水泳競技の筋活動解析を頭に入れ、トレーニングに役立てよう。
では。