カリフォルニア大学のFrederickらは、UCLAの女性(平均19歳)を対象に、筋肉量が異なる男性の体格が描かれたシルエットを見せて、魅力的に感じる体型を選択させました。その結果、筋肉量の多い体型ほど魅力的に感じることが示されました。また、国籍による特性があるのでは?との疑問からアメリカ人だけでなく、ウクライナ人、ガーナ人、中国人を対象に同様の調査を行った結果、同じように筋肉量が多い体型ほど魅力度が増すことが示唆されたのです(Frederick DA, 2007a, b)。
筋肉量が多くなるとテストステロンの分泌量も増えます。テストステロンの量とトレードオフの関係にあるのが免疫機能です。テストステロンの過剰な分泌は、免疫機能を低下させることが報告されおり(Lassek WD, 2009)、Frederickらは、この免疫機能の低下が魅力の低下につながっていると推察しています(Frederick DA, 2007)。過剰な筋肉量は健康的ではないと判断されてしまうのです。