2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴10年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

【論文考察】水泳におけるクロール時のターン動作に関するバイオメカニクス的研究、から学ぶ

どうもパパかっぱです。

 

いやー、岩手は雪が降りました。

 

久々に雪かきしましたよ。普段トレーニングしてても、やっぱり使う筋肉が違うのでしんどいですね。

 

雪かきは膝屈曲位、腰椎屈曲位からの上肢の伸展により雪を飛ばさないといけないので、辛いです。

 

寒いから早くしなきゃいけないし。

 

 

 

さて、またまた興味深い論文を見つけたのでお勉強しましょう。

 

 

 

 

 

 水泳におけるクロール時のターン動作に関するバイオメカニクス的研究

 

 

 

 

http://libir-bw.bss.ac.jp/jspui/bitstream/10693/2181/1/241%20%E5%B0%8F%E7%9F%B3.pdf

 

1. 緒言
本研究の目的は水泳の自由形におけるターン動作に着目し,ターン動作の遅い選手と速い選手にどのような違いがあるかを比較検討することである.

 

2. 研究方法

本研究ではターンを四つの局面に分けた.第一局面はターン前最終ストロークのキャッチ時からターン動作の頭を入れるまで,第二局面はターン動作の頭が入り始めてから回転し足が壁に着くまで,第三局面は足が壁に接地している間,第四局面は壁をプッシュオフ後の足が壁から離れ0.8秒間グライド姿勢で水中を進むところまでとした.

 

3. 結果と考察
図 1 は第一局面の上位群,下位群のタイムを示したものである.局面ごとのタイムでは,第一局面のみ上位群と下位群の間で有意差がみられ,上位群の方が有意に短かった.

このことから,第一局面が他の局面に比べ最も重要で,ターンタイムを短縮するには第一局面のタイムを短縮することが必要と考えられた.

また足が入水してから接地までのタイムに有意差がみられ,上位群が下位群に比べタイムが短く,(上位群 0.19 秒±0.11 秒,下位群 0.39 秒±0.12 秒,p<0.05),第一局面から第二局面のタイムに有意差がみられたことから,壁の接地時間や蹴り出し角度よりもターン初期(第二局面の前半まで)のタイムを短縮することが,ターンタイム短縮のために重要と考えられる.さらに,ターン動作までの泳タイムや泳速度には有意差がみられなかった.

また,上位群は下位群に比べ肩関節の伸展開始が早く,肩関節の最大伸展の出現が遅い
ことから肩関節を伸展しながらより頭を下げ,最終ストロークの腕の流れで回っている
ことを示していると考えられる.

また,下位群はストロークを終えてからより頭を下にしているため最終ストロークの腕の流れで回ることができていないことを示した.

 

4. まとめ
ターン動作改善のためには,最終ストロークの腕の流れで回り,第一局面を短くすることが最も重要である.

 

 

 

 

 

 

私なりのポイントとしては、

 

 

●最終ストロークの腕の流れで回り、第一局面を短くする

 ※第一局面:ターン前最終ストロークのキャッチ時からターン動作の頭を入れるまで

 

●ターン初期(第二局面の前半まで)のタイムを短縮する

 →ターンタイム短縮

 

●ターン動作までの泳タイムや泳速度には有意差がみられなかった

 

 

 

 

ターンは焦らなくていい

 

マスターズスイマーの中級者くらいになると結構ターンがネックになりますよね。

 

みなさん苦労している姿を結構目にします。

 

個人的に興味深いのは「ターン動作までの泳タイムや泳速度には有意差がみられなかった」ってところかな、と。

 

焦らなくていいんですね。

 

つまり、泳ぎが速い人がターンうまいんじゃなくて、ターンが上手い人が上手いんです

 

ということは、ターンはターンでしっかりと練習すれば十分上手くなるし、タイム短縮につながるということですよね。

 

じゃあ何を意識すれば良いかというと、『ターン前の最後のストロークの流れのまま素早く頭を入れることを意識する』ことですね。

 

その後の回る速度とか膝を速く持ってくることを練習するより、いかにスムーズにターンに持っていけるかを練習した方がよっぽど良いということですね。

 

私の練習している感覚ともマッチしていましたので、素直に腑に落ちました。

 

実は私は以前とても大きくターンしており、足を遠くに投げ出すようにターンしていました。

 

ただ、うまい人のターンを見ていると思っているよりコンパクトにスムーズに回っているんですよね。

 

そこから修正して、なるべく最後のひとかき(できれば右手がベスト)から淀みなくターンにつなげ、膝をコンパクトに中心にもってくるという回り方を練習しています。

 

まだまだ改善の余地がありますので、これからも練習していきます。

 

ターンは練習すればするほど結果に繋がりやすいですからね。

 

 

 

まとめ

 

 

ターンは焦らず、最後のストロークからスムーズにターンにつなげることを意識しましょう。

 

 

では。