どうもパパかっぱです。
先日、月一回開催の触診勉強会でした。
今回は『肩甲挙筋』です。
一般的には、聞き慣れない・なじみのない筋肉かもしれません。
備忘録を兼ねて、肩甲挙筋のお勉強です。
過去の触診はこちら↓↓
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肩甲挙筋の解剖
【肩甲挙筋の起始・停止】
(起始)C1~C4の椎体の横突起に付着。
(停止)肩甲骨の上角、内側縁の上部1/3に付着。
【肩甲挙筋の主な働き】
肩甲骨を引き上げる。
【肩甲挙筋の神経支配】
肩甲背神経
【肩甲挙筋に関する一口メモ】
肩甲挙筋は、文字通りで、肩甲骨を上方に引く働きをします。また、上位の頚椎の横突起に付着している為、筋肉の走行は斜め内方です。したがってm、この筋肉は、肩甲骨を上方に引くことと同時に、内方へ引きます。この動きは、小菱形筋と共に、肩をすくめる動作をした時に緊張します。
触診のポイント
●後方から見ると僧帽筋と同じような走行方向(ハの字)に思いがちだが、横から見ると僧帽筋とクロスするので注意。僧帽筋の下を肩甲挙筋が通り、僧帽筋に押される。
●肩関節を自動伸展(肩甲骨を前傾)させながら触察する
1、肩甲挙筋の起始付近の筋腹
外側から観察し、頸部の長軸長の中央部で、頸部の前後長の中央部を想定
→圧迫しながら指を前後方向に移動しながら触診する
※浅い部位なので、軽く触察する
※思っているより前方に位置する
※上部にいくほど細くなっていく
2、肩甲挙筋の停止部付近の筋腹
肩甲骨の上角と肩甲骨内側端(肩甲棘内側端を指標)を目安にして停止部を触診していく
→肩甲骨上角の1横指内側方に指を置き、前尾方へ圧迫しながら指を内外側方向に移動し、尾方にたどっていく
臨床的視点
一般的には肩をすくめるイメージがありますが、実際の筋の作用としては、
●肩甲骨拳上
●肩甲骨下方回旋(菱形筋、小胸筋と協同)
●頸部の伸展(肩甲骨が固定された状態で、両側が作用した場合)
●頸部の側屈と同側への回旋(肩甲骨が固定された状態で、両側が作用した場合)
があります。
俗に言う“肩こり”として、筋硬結が起こりやすい筋肉として挙げられます。
同時に僧帽筋も挙げられますね。
臨床的なポイントとして、『肩甲背神経の絞扼』は忘れてはいけない視点です。
●肩甲背神経はC5神経根より分岐後、肩甲挙筋・小菱形筋・大菱形筋の深部を通過する
→著明な筋攣縮は、肩甲背神経を絞扼し、肩甲骨内側の鈍痛を誘発する
ということですね。
つまり、肩甲骨の内側に痛みがある人は、筋のアライメント不良により、肩甲背神経を圧迫している可能性があるということです。
なので、肩甲挙筋もしくは大小菱形筋の緊張を緩めてみて、変化があるかどうかを見る必要があるかもしれません。
肩甲挙筋の働き・動きについて分かりやすく書いてあるサイトがありましたので、理学療法士の人は目を通しておくとタメになると思います。↓↓
まとめ
肩甲骨をしっかりとイメージできるようになりましょう。
筋を触る前に、骨をしっかりとイメージできないと触診はできまへん!
では。