どうもパパかっぱです。
先日、職場で私がやっている月1の触診の勉強会でした。
備忘録として、書いておきます。
三角筋の解剖
三角筋
(起始)
前部は、鎖骨の外側端1/3に付着。
中部は、肩峰に付着。
後部は、肩甲棘下縁に付着。
(停止)
前部、中部、下部とも上腕骨の三角筋粗面に付着。
【三角筋の主な働き】
前部は、肩関節を屈曲する。肩関節を内旋する。
中部は、肩関節を外転する。
後部は、肩関節を外旋する。肩関節を伸展する。
【三角筋の神経支配】
腋窩神経(C5~C7)
【三角筋に関する一口メモ】
三角筋は、棘上筋と共に外転筋です。その付着は、僧帽筋の付着位置とほぼ一致し、僧帽筋が肩甲骨を固定している時に三角筋は、上腕を外転することが出来ます。この筋肉は、前部と中部と後部に分けることが出来ますが、それぞれに働きがあります。
また、肩関節をすっぽり覆っており、厚い筋肉は、肩関節を保護する役目も果たしています。肩の外傷で、三角筋挫傷というのがあります。ぶつけたり、転んだりして、三角筋自体に障害がでます。触診で痛みがあれば診断されますが、後の後遺症として、肩関節の痛み(ある場合は五十肩かもしれない)が起こる事もあります。
触診のポイント
① 【三角筋下端】上腕の長さの1/2を目安にして、上腕骨外側面中央部で、三角筋と上腕筋の間の陥凹を触診し、三角筋下端をみつける。下端は▽の形ではなく、後方から前方に向けて形作るので注意。
② 【三角筋前縁】鎖骨の中央部~外側1/3を目安に、三角筋大胸筋三角を探す。そこから①の下端に向かって三角筋大胸筋溝に沿って、前縁をたどる。腋窩の2横指内側くらいを通る。
③ 【三角筋後縁】 肩甲棘内側端と三角筋下端の後外側部を結ぶ線を想定し、後縁をたどっていく。
④ 【三角筋前部と中部】 肩鎖関節を目安に、自動屈曲させながら前部と中部をわけていく。
⑤ 【三角筋中部と後部】肩峰角から三角筋下端を目安に、自動伸展させながら中部と後部をわけていく。
※肩関節を自動屈曲 → 鎖骨部の膨隆
自動外転 → 肩峰部の膨隆
自動伸展 → 肩甲棘部の膨隆
をそれぞれ視察できる。
臨床的視点
三角筋前部と後部は筋線維が起始から停止に向かってお互いに平行に走行しますが、中部線維は多羽状なことに注意しましょう。
つまり、ハンドリングで三角筋を賦活をさせたいときには、筋線維の走行に注意しながら触ることが大事です。
また、三角筋は肩の肢位(下垂位、屈曲位、外転位)によって、前部・中部・後部どこが働くかが全く違ってくるので、ポジションに注意しましょう。
前部と後部なんて、同じ三角筋なのに、拮抗筋になりうる可能性は十分あるので、しっかりと解剖をイメージできることが大事です。
臨床的にも、脳卒中の患者さんは三角筋が働きが乏しい人がかなりみられます。
その際、三角筋の解剖を頭に入れつつ、どの部分をどういう運動で促したいかを精査する必要がありますね。
実は、三角筋が働かないのは、“腱板の問題”であったり“姿勢の問題”であったりするので、多角的に捉える必要はもちろんありますけどね。
三角筋は上肢で筋体積が最大
Fig.2:Holzbaur KR, 2007より筆者作成
一般的には、大胸筋や広背筋が大きな筋肉とされていますが、実際には三角筋がもっとも大きく、次いで上腕三頭筋、大胸筋、広背筋の順になります。
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特に筋体積が大きい三角筋、上腕三頭筋、大胸筋、広背筋、大腿四頭筋、大殿筋、内転筋などは個別のトレーニングを加えることによって、筋肥大の効果を最大限に高められる可能性があるでしょう。これらの筋肉のボリュームが増えづらいと感じている場合は試してみても良いかもしれません。
三角筋が上肢では一番筋の体積が大きいんですって。
実際、今回私の身体に三角筋を書いてみても、思っているよりかなり大きかったですね。表面積でも大きく感じました。
これほど大きい三角筋ですので、賦活する際には、刺激量や負荷量を増やしたり、反復による加重などを用いる方が良いのかもしれませんね。
まとめ
解剖に始まり、解剖に終わる
ぜひ、参考になれば。
では。