どうもパパかっぱです。
寒いですね・・・。
寒さなのか、筋トレのし過ぎなのか、姿勢の乱れなのか分かりませんが、2年ぶりに左肩のしびれ・不快感が出現しております。
そうです、頸椎症のプチ再発です・・・。
最悪ですねー、ひたすら不快です。
慌てて呼吸と姿勢を意識して自己治療を行っています。
横隔膜を下げることで、身体の中から頸椎を下方にひっぱるイメージです。
みなさんも気を付けてください。
さて、私の母校の研究でとても興味深い論文がでていることを発見したのでお勉強しましょう。
スイマーの優れた身体位置覚とそのメカニズムを解明
「泳げる人が、脳内で得られた情報をどのように活用し、泳ぐことにつなげているか?」、言い換えると、『水泳選手の身体知』を明らかにすることができれば、新たな視点での水泳教育も進むと考えました.
そこで、わたしたちの研究グループでは、水中での脳の働きを調べる研究を進めてきた強みを生かすとともに、様々な環境で身体位置覚を調べることのできる機器を作成し、水泳選手が華麗に泳ぐことのできる理由を調べました.
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その結果、水泳選手は、水の中でも、陸上環境と同じように自分自身の身体位置を理解していることが分かりました(図3).また、水泳を専門的に実践した経験のない人(非水泳選手)と比べて、手関節の位置覚が、環境に関わらず(水中でも陸上でも)、優れていました.つまり、水泳を長きにわたりトレーニングしていくことで、水中という特別な環境においても自分の身体を正確に理解できるようになり、その影響は陸上環境にまで波及する可能性があることが分かりました.
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その結果、水泳選手では、水の中に手を浸けると、抑制性の神経活動が高まる一方で、非水泳選手では、抑制性の神経活動が弱まるといった全く逆の反応を示すことが分かりました(図5).これは、水泳選手が、本来であれば水に入ることで弱まる抑制性の神経活動を、強化させることで、正確な身体位置覚を実現している可能性を示しています.
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これらの結果から、水泳選手の華麗な泳ぎには、水の中でも一次運動野の抑制機能を強化し、自分自身の身体の位置を理解することが関係している可能性があります.
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水泳選手は水の中での脳活動を無意識で調節し、「自分自身の身体位置を把握する」ことで、華麗な泳ぎを実現している可能性があります.この結果から、泳げるようになるカギは、水の中でも陸上環境と同じように、「自分の身体位置を把握すること」にあると考えています.本来、水泳選手や泳げるようになりたい人は、水の中でトレーニングをすることで水泳の技術を身に付けていきますが、中にはトレーニングを繰り返しても上手にできない人や、泳ぐことが怖い人もいます.本研究で用いた、「身体位置覚を計測する課題」を応用し、水泳教育の現場や水泳指導のプログラムとして取り入れていくことで、上述の問題点を解決し、効率的に「速く泳ぐ」「泳げるようになる」といった目標を達成することができるかもしれません.
また、私たちは、「自分自身の身体位置を把握する」ために膨大な情報を脳内で処理しています.今回の研究では、一次運動野という特定の領域に焦点を当てて調べましたが、水泳選手の方が手関節の位置覚が優れている理由までは言及できませんでした.今後は、自分自身を感じることと強く関連することが指摘されている脳領域の活動についても検証していく予定です.また、今回調べた身体位置覚の成績と競技レベルとの間には関連性が見られなかったことから、今後は競技レベルと関連のある指標の探索にも力を入れていき、競技レベル向上にも貢献していきたいと考えています.
私なりのポイントは
●水泳選手は、水の中でも陸上環境と同じように自分自身の身体位置を理解している
→手関節の位置覚が、環境に関わらず(水中でも陸上でも)優れていた
⇒水中という特別な環境においても自分の身体を正確に理解できるようになり、その影響は陸上環境にまで波及する可能性がある
●水の中でも一次運動野の抑制機能を強化し、自分自身の身体の位置を理解することが関係している可能性がある
●泳げるようになるカギは、水の中でも陸上環境と同じように、「自分の身体位置を把握すること」にある
→中にはトレーニングを繰り返しても上手にできない人や、泳ぐことが怖い人もいる
⇒「身体位置覚を計測する課題」を応用し、水泳教育の現場や水泳指導のプログラムとして取り入れていくことで、効率的に「速く泳ぐ」「泳げるようになる」といった目標を達成することができるかも
●私たちは「自分自身の身体位置を把握する」ために膨大な情報を脳内で処理している
→今回の研究では、一次運動野という特定の領域に焦点を当てて調べたが、水泳選手の方が手関節の位置覚が優れている理由までは言及できなかった
⇒今後は、自分自身を感じることと強く関連することが指摘されている脳領域の活動についても検証していく
自分の身体位置を把握する
これはとても勉強になる論文でしたね。
簡単に書くと、水泳選手は陸上でも水中でも関係なく『自分自身の身体位置を把握している』ということですね。
逆に水泳初心者などは、自らの身体が水中でどうなっているのかが分からないんですね。
たしかに、子供や嫁と一緒に泳いでいると、水中で自分の身体がどうなっているのかがよく分かっていません。
嫁に「もっと頭を入れた方が良いよ」とか子供に「左肩が回ってないよ」と言っても本人たちの頭の上にはクエスチョン??が出ていますもんね。
そこで自分が泳いでいる姿をビデオに撮って見せたところ、こんな風に泳いでいるんだと気づきを得たことがありました。
そこで初めてメタ認知できたということなんですね。
つまり、自分の身体がどうなっているのか把握していないのに、外部からごちゃごちゃアドバイスされても一向に上手くなりっこないんですよね。
今回の論文では、「一次運動野の抑制機能を強化し、自分自身の身体の位置を理解することが関係している」と書かれてありました。
一次運動野、すなわち直接的に運動指令出す部位ですが、運動指令だけでいっぱいいっぱいになっていたら他に注意が向かないよ、ということなんですかね。
運動はある程度『運動パターン』として自動化できることで、余裕が生まれて自身の身体へ注意が向き、身体位置を把握できるということだと思います。
ただ、より精密に自分の身体がどうなっているかのセンサーは、陸上でも水中でも徹底的に磨いた方が良いと思います。
陸上でも絶対にわずかなズレは生じます。
そのズレを徹底して改善して日本一になったのが私の大好きな武井壮さんですね。
武井壮さんは『自分の身体を思ったとおりに動かせる』ことを目標に
●自分の身体を思った通り動かせることを学童期から行ってきた
→技術練習はほとんどしない
→フィジカル練習をする
→うまい選手の動きをみて、あーやってやるんだ、を真似する
を繰り返して日本一まで駆け上がったそうです。
納得ですよね。
単純なことですけど、いかに難しいことがやってみると分かります。
この誤差を修正していくのが小脳の働きなんですね↓↓
私は常に『姿勢』が一番大事だと思っているので、水中でも自分の姿勢に注意を向けて、泳いでいるつもりです。
ただ、陸上の動きも含めてまだまだ誤差があると思うので、日々わずかずつでも修正していって、ベストを目指したいと思っております。
やや専門的になりますけど、この本は身体がどう認識されているかということにおいては超良書だと思っています。
もしよかったら読んでみてください↓↓
まとめ
自分の身体が思い通りに動かせているか、今一度確認してみよう。
では。