2児のパパスイマーの“継続は力なり”!

マスターズ水泳歴12年。短時間で効率良い練習を日々研究。-理学療法士からの視点を踏まえて-

『姿勢コントロールにおけるヒラメ筋と内側腓腹筋の違い』を飛び込みに活かす

どうもパパかっぱです。

 

 

最近はバックプレート付き飛び込みについて書いてきました↓↓

www.papakappa-swim.com

 

調べている中で、私が思った構成要素の特徴は

 

・両脚の足部の可動性

・後脚の下腿三頭筋の筋出力

・前脚の大腿四頭筋の筋出力

・前脚の股関節伸展筋の筋活動

 

を考えました。

 

その中でまずは

 

・後脚の下腿三頭筋の筋出力

 

について考えを深めていきたいと思います。

 

 

 

 

姿勢コントロールにおけるヒラメ筋と内側腓腹筋の違い

 

 

 

www.stroke-lab.com

 

 

・SOLおよびGASは足部の底屈筋モーメントを生成し、身体の前方への転倒を相殺して垂直方向を維持する足関節の姿勢コントロールにおいて特に重要である。

 

・SOLとGASは立位バランスにおいてほぼ連続的に活性する。

 

・SOLはmGASの生理学的断面積の2倍の生理学的な断面積を有し、立位に必要なトルクの大部分を提供します。

 

・連続的な活性のSOLと比較しmGASは対照的に断続的な活性を示します。

 

・SOLはmGASよりもずっと高い筋紡錘密度を有し、GASよりも大きな筋スピンドルフィードバックを受けると考えられています。

 

・ヒラメ筋(SOL)および内側腓腹筋(mGAS)は、立位バランス間で異なる活動パターンを有し、異なる機能的役割を有し得る。

 

・表面筋電図を使用し、SOLと比較してmGASにおいて前庭電気刺激(GVS)に対するより大きな応答が観察された。

 

【目的】

・本研究では、GVS効果を自由に立っている被験者からのSOLおよびmGASモータユニットの放電挙動で比較した。

 

【結果】

・研究結果は、前庭信号がSOLと比較してmGASにおけるモータユニットの放電活性に大きな影響を有するという証拠を提供する。

 

・この結果はmGASが立位バランスの間に前庭駆動のバランス補正においてより大きな役割を果たすことを示している。

 

・ mGASに対する前庭入力の影響がSOLのものと比較して大きいことは、これらの筋肉が能動的なバランス制御において同一ではなく様々な異なる役割を果たすことを示唆している。

 

【私見・明日への臨床アイデア】

・下腿三頭筋部分は痙縮(内反底屈)、共収縮等脳卒中麻痺後に問題とされる部分である。トレーニングによる反回抑制、位置弁別課題、装具療法、ボトックスや圧迫による抑制他多くの対策が考案されている。

 

・上記論文から内側腓腹筋は体に加速度が生じた時に姿勢コントロールするために働くことが推察される。逆に、筋が上手く働いていない場合、加速が生じるような場合のコントロールが上手く出来なくなる可能性が示唆される。

 

 

 

私なりのポイントは

 

・SOL(ヒラメ筋)はmGAS(内側腓腹筋)の生理学的断面積の2倍の生理学的な断面積

 →立位に必要なトルクの大部分を提供

 

・連続的な活性のSOL(ヒラメ筋)と比較しmGAS(内側腓腹筋)は対照的に断続的な活性を示す

 →SOLはmGASよりもずっと高い筋紡錘密度を有す

 ⇒大きな筋スピンドルフィードバックを受ける

 

・前庭信号がSOL(ヒラメ筋)と比較してmGAS(内側腓腹筋)におけるモータユニットの放電活性に大きな影響を有するという証拠を提供する。

 →mGASが立位バランスの間に前庭駆動のバランス補正においてより大きな役割を果たす

 →能動的なバランス制御において同一ではなく様々な異なる役割を果たすことを示唆   

 ⇒内側腓腹筋は体に加速度が生じた時に姿勢コントロールするために働くことが推察

 

 

 

 

ヒラメ筋とは

 

やや難しい内容で、専門的な知見に寄りすぎてるかもしれません。

 

ただ、これを無理やり水泳に落とし込むのがパパかっぱ流のやり方です。

 

そもそも下腿三頭筋とは、腓腹筋(内側・外側)とヒラメ筋の総称です。

 

腓腹筋が表層にあり、ヒラメ筋は深部にあります。

 

さらに、腓腹筋は二関節筋であり、ヒラメ筋は単関節筋です。

 

『腓腹筋はTypeⅠ線維とTypeⅡ線維の含有比率はほぼ 50%:50%であり、ヒラメ筋ではTypeⅠ線維が90%と圧倒的に多いと報告されている』

gastro(腓腹筋)とsoleus(ヒラメ筋)の役割の違い |

 

と色々な違いがあります。

 

なので、下腿三頭筋として一つのくくりとしてまとめるのはいかがなものかと個人的には昔から思っております。

 

さて、バックプレート付き飛び込み台では後ろ脚の膝は約90度屈曲が良いと学びました。

 

膝が曲がってるということは、二関節筋である腓腹筋は緩みます。

 

つまり、飛び込み時の後ろ脚の蹴りで使用する筋は主に『ヒラメ筋』になるんじゃないかなと思います。

 

ヒラメ筋の特徴をより詳しく知る必要があると思うんですよね。

 

ヒラメ筋は上にも書いてあるようにTypeⅠ線維が90%です。

 

TypeⅠ線維というのは赤筋(遅筋)ですね。

 

瞬発力ではなく、持久力系が得意な筋肉です。

 

それをスタートの一瞬で発揮するという矛盾にもうぶち当たりました(笑)

 

良いですねー、この矛盾を抱えながらスポーツをするのがロマンですからね。

 

今回の論文でいうと、ヒラメ筋は内側腓腹筋の生理学的断面積が2倍もあるみたいですね。大きいですね。

 

さらに、ヒラメ筋は高い筋紡錘密度を有し、連続的な活性が特徴と。

 

ここからは私の仮説ですけど、ヒラメ筋をうまくスタートに活かすには、アキレス腱をいかにバネみたいにして使えるかだと思うんですよね。

 

ヒラメ筋はダイレクトに腱に移行しますからね。

 

『腱』については以前も書きました↓↓

www.papakappa-swim.com

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今後はよりヒラメ筋をどう鍛えていくか、アキレス腱をどう活かすかをメインに考えていきたいと思います。

 

 

 

 

 

まとめ

 

ヒラメ筋~アキレス腱をスタートに活かす

 

では。