どうもパパかっぱです。
ついに5年以上使ったスマホが壊れました。
カメラが起動しなくなってしまいました。その他は問題なく出来るんですけどね。
なってみて気づいたんですが、カメラが起動しなくて一番困るのが『QRコードが読み取れない』ことでした。
お店のポイントやサイトも見れないし、ペイペイでの支払いもQRコードが読み取れないので支払いが出来ません。
子供の写真も撮れないし・・・。
近々機種変更してきます。
基本的にお金は極力使わない生活をしているんですが、さすがにこれは必要経費ですね。
新しいスマホってワクワクします。
今回は、やや趣向を変えて水泳指導者に役立つ論文を見つけたので勉強しましょう。
運動中は体温の低下を感じにくくなる 〜スポーツ中の低体温症の発生要因を解明〜
運動中には筋肉で熱が産生されます。それにもかかわらず、寒い環境や冷たい水の中で運動をしていると、低体温症に陥ることがあります。なぜでしょうか。
私たちヒトは寒さを感じると、「上着を着る」「体を震わす」など体温の低下を防ぐ行動を取ります。そのためには、身体各部からの温度情報を基に、寒さを感じることが重要になります。これまで、皮膚の温度感覚は運動によって鈍くなることが知られていますが、運動中に体温が低下する場合に、皮膚や全身の温度感覚がどのように変化するかについては明らかになっていませんでした。そこで本研究では、運動中でも低体温症が生じるメカニズムを明らかにするため、体温が低下した場合の温度感覚の特徴と運動との関係について検討しました。
冷たい水の中に体を入れると、体の深部の温度が徐々に低下します。実験では、このような状況で安静を維持する場合と、低強度の運動をする場合の二つの状態について、皮膚と全身の温度感覚を測定しました。その結果、特に体の深部の温度が大きく低下した際の全身の温度感覚は、低強度の運動をしている場合の方が安静を維持している場合よりも鈍くなることが分かりました。
つまり、運動をしていると、体温が低下しても、"寒い"という感覚を感じにくくなるのです。これにより、低水温の海や川での水泳や冬季のスポーツ、雪山でのハイキングなどでは、体温の低下に気付かず、低体温症に陥ってしまう可能性が考えられます。このような状況を防ぐためには、事前に体温を十分に高めておくことや、寒さを感じる前に上着を着用し体温の低下を防ぐことが重要であることが示唆されます。
【研究の背景】
寒冷環境に曝されると、私たちヒトは行動性 (暖房をつける、上着を着など) と自律性 (血管収縮やふるえなど) の二つの体温調節反応によって深部体温を約37℃の一定に保ちます。そして、行動性の体温調節反応の場合は、皮膚表面や体の深部に存在する温度センサーからの温度情報が重要です(図1)。
本研究チームは、身体各部からの温度変化の情報を基に生じる温度感覚に着目しました。これまで、皮膚の温度感覚は、運動を行うことで鈍くなることが報告されていましたが (Gerrett et al. Physiology & Behavior, 2014)、運動が皮膚の温度感覚に及ぼす影響が深部体温の低下した低体温時にも同様に生じるかは明らかではありませんでした。また、皮膚の温度や深部体温の低下によって起こる全身の温度感覚の変化に、運動がどのような影響を及ぼすかについても分かっていませんでした。そこで本研究では、運動中に低体温症が生じるメカニズムを解明するために、体温が低下した場合の温度感覚の特徴と運動との関係について検討しました。
【研究内容と成果】
本研究では、11人の若年男性(24±2歳)を対象とし、体温低下時の胸部皮膚および全身の温度感覚を測定しました。実験では、下腹部までを18℃の冷水に入れ、座位安静を維持する条件と、半仰臥位姿勢(仰向けの状態から上半身を立ち上げた状態)を取りながら低強度の自転車運動(30-60 W)を行う条件に分けて測定を行いました。全身の主観的温度感覚は、0(我慢できないほど寒い)から8(我慢できないほど熱い)まで9段階(4が中立)のスケールを用いて測定しました。
皮膚の温度感覚は、皮膚温冷覚閾値測定装置注1)を用いて胸部で測定しました。胸部皮膚温と同じ温度に設定した測定装置を胸部に押し当て、装置の温度を徐々に低下させていきます。研究対象者は、胸部に冷たさを感じた時点でボタンを押し、その時点の装置の温度を測定します。測定開始時の胸部皮膚温と冷たさを感じた時の装置の温度との温度差を皮膚温度感覚の指標として用いました。
いずれの温度感覚測定も、陸上安静時、冷水に浸水後の深部体温が低下し始める以前、深部体温が0.5℃、1.0℃低下した時点の4時点で測定し、安静を維持する条件と低強度の運動を行う条件で比較することで運動が温度感覚に及ぼす影響を検討しました。
その結果、胸部の皮膚温度感覚は、いずれの深部体温レベルにおいても安静時と運動時で違いが見られませんでした。その一方で、全身の温度感覚は、深部体温が1.0℃低下した時点において二つの条件間の差が見られ、低強度の運動を行う条件の方が、深部体温の低下による寒さを感じにくくなっていました(図2)。測定中の深部体温および皮膚温は二つの条件間で差がなかったことから、運動自体もしくは運動によって生じる生理学的変化(例えば脳から出る運動指令や運動に伴う呼吸・循環応答など)が温度感覚の鈍化に関連している可能性を示唆しました。
【今後の展開】
本研究の結果は、低強度の運動時には体の深部の温度が低下したことによる寒さを感じにくくなることを示しています。この深部体温低下による温度感覚の鈍化は、行動性の体温調節反応の減弱につながります。低水温の海や川でのレクリエーション活動や雪山での登山など、比較的低強度の活動中に生じる低体温症の発症を助長しているメカニズムの一つかもしれません。今後は、運動によって生じるどのような生理学的変化が温度感覚の鈍化に影響を及ぼしているのか、更には運動が温度感覚に及ぼす影響に関して、運動強度や運動様式、男女間の差についても検討していくことで、低温環境下での運動時の安全性向上や低体温症発症予防につながると考えられます。
私なりのポイントは
●運動中には筋肉で熱が産生される
→それにもかかわらず、寒い環境や冷たい水の中で運動をしていると低体温症に陥ることがある
●体の深部温度が大きく低下した際の全身の温度感覚
→低強度の運動をしている場合の方が安静を維持している場合よりも鈍くなる
⇒運動をしていると、体温が低下しても"寒い"という感覚を感じにくくなる
●事前に体温を十分に高めておくことや、寒さを感じる前に上着を着用し体温の低下を防ぐことが重要
●低強度の運動時には体の深部の温度が低下したことによる寒さを感じにくくなる
→行動性の体温調節反応の減弱につながる
⇒低水温の海や川でのレクリエーション活動や雪山での登山など、比較的低強度の活動中に生じる低体温症の発症を助長しているメカニズムの一つかも
低体温症に注意
興味深い研究でした。
そもそも『皮膚の温度感覚は運動を行うことで鈍くなる』ということは分かっていたようです。
さらに今回の実験で、体の深部の温度が低下する水中など低温度の環境下で、安静時より低強度の運動をしている場合の方が"寒い"という感覚を感じにくくなるとのことです。
これって結構怖いですよね。
私の水泳指導は一緒に水中に入って泳ぎながら指導します。つまり、低強度の運動をしている状態に近いですね。
そして、40分くらい経つとおそろしく寒くなります。
寒さを感じにくくなっている状態で寒さを感じて震えているので、身体の深部体温はかなり低下しているのかもしれません。
たしかにすぐにジャグジーに入っても、しばらく温まらないですもんね。
水泳指導する方や子供のレッスン時には注意した方が良いかも知れません。
熟練した選手の激しい運動なら体温も上がるかもしれませんが、軽めの運動ほど低体温症の危険性は増すようなので意識しましょう。
指導者はウエットスーツや適宜身体を温めるメニューを入れるなど工夫が必要ですね。
そもそも運動に置いて、体温を下げるメリットってあまりないと思います。
「筋温度が1度上昇するごとにパフォーマンスが2.5~5%向上する」
パフォーマンスの面から見ても、なるべく体温は上げることを意識した方が良いです。
私の息子なんかも、時折プールで練習しててぶるぶる震えていることがあります。
そんなときはすぐに温めます。震えだしてる時点でかなり遅いんでしょうね。
さらに、脱水にも気を付けましょう。
まとめ
寒いと感じたらもう遅い
では。